お茶レビュー

【ノンカフェイン】イタリアで親しまれるオルゾ(orzo)とは?コーヒーの代わり?どんな味?実際に飲んでみました!

筆者。

DecaFika(ディカフィーカ)をご覧いただきありがとうございます。

皆さんは「オルゾ(orzo)」をご存じでしょうか?

「オルゾ」は「オルゾコーヒー・大麦コーヒー」とも呼ばれ、ノンカフェインで楽しむことができます。イタリア家庭ではポピュラーなお茶です。

「コーヒー」と呼ばれているようですが実際はどのような味なのでしょうか?

今回の記事では、そんな「オルゾ」について、一体どんなお茶なのか?香り・味についてレビューしたいと思います。

後半ではオルゾに合うお菓子についても紹介しているので是非最後までご覧ください!

それではどうぞ!

「オルゾ」って何?

オルゾの粒の様子(こげ茶色)

そもそも、「オルゾ」っていったい何なのでしょうか?

冒頭で説明した通り、「オルゾ」はイタリアではポピュラーな飲料です。

現地の自動販売機でも販売されており、「カッフェ・ドルゾ」とも呼ばれています。

「オルゾ」。イタリア語で「大麦」を意味する言葉です。

そんなオルゾは大麦を焙煎して作られます。非常にシンプルですね。

原材料は大麦のみの為、カフェインは含まれません。

伝統的には子供向けのコーヒーの代用品と考えられてきた飲み物のようですが、近年ではイタリアやその他の地域で、健康的な理由からカフェインを避ける人々がオルゾを選ぶことが一般的になりつつあるようです。

コーヒーの代わりとして使えるお茶があるのかとコーヒー大好きな筆者は興味津々です。

オルゾと麦茶の違いは?

大麦でできているお茶と言えば「麦茶」がありますよね。

「麦茶」と「オルゾ」の違いは何なのでしょうか?

ずばり、違いは原料・製造方法にあります。

原料の違い

大麦と一口に言っても、日本で飲まれている麦茶に使われるものは「六条大麦」「二条大麦」「はと麦」等主に3種類。

オルゾに使われる大麦(イタリアのオルゾ・モンドの場合)は「モンド種」と呼ばれる古代種の大麦が使われています。

古代ギリシア・ローマ時代から栽培される品種で、かつての剣闘士が試合前に栄養補給として食べていたのもこの品種です。

味わいとしては、香ばしくコクが深い味わいとなります。

製造方法の違い

製造方法での違いは「焙煎温度」と「焙煎の長さ」にあると言えます。

一般的な麦茶の製造方法としては 大麦を230〜280℃という高温で焙煎しますが、オルゾの場合、低温でじっくり焙煎する方法が主流のようです。

※今回オルゾを調べるにあたって、焙煎温度や長さの記述が見当たらず、不明瞭な文章となったことをお詫びいたします。

イタリア産大麦モンド種は、大麦の中の裸麦に分類され、粒を長時間低温焙煎することで、形が自然に崩れていきます。形が崩れるほど、長時間焙煎を行っているようです。

長時間焙煎の利点は、栄養が崩れにくいという点。オルゾの場合、熱に弱いアミノ酸などの成分が残りやすいことが利点です。

また、麦茶の場合、麦の粒がそのまま残っていますが、オルゾの場合は製造過程で粒が細かくなっています。

その分、お湯や水を通した際に麦茶よりもオルゾの方が大麦本来の香り・味・栄養が抽出されやすいと言えるでしょう。

「オルゾ」に含まれる栄養素や利点

栄養素っぽい画像

オルゾに含まれる栄養素は以下の通りです。

・食物繊維

・ビタミン

・ミネラル

・アミノ酸

中でも豊富に含まれるのは「食物繊維」です。

オルゾに用いられる「モンド種」は高い栄養価で穀類のなかでは『食物繊維の王様』と言われいます。

日本の大麦(七分つき押麦)の食物繊維含有量と比べると約2倍。白米と比較しても食物繊維の含有量が遥かに多いため、腸内環境を整える効果があります。

また、その他の栄養素についても低温焙煎を行っているため壊れにくく、効率的に栄養を摂取できるでしょう。

味を楽しみつつ、栄養も摂取できるのは素晴らしいことです。

「オルゾ」どんな味?どうやって飲むの?

ORZO(オルゾ)の商品パッケージ
※今回紹介するオルゾ。シンプルな円錐型のパッケージです。

落ち着いた雰囲気のパッケージでテーブルに置いていてもおしゃれな感じですね。

それでは、実際に「オルゾ」を飲んで行きたいと思います。

今回は、ジャコモ・サントレーリ イタリア (Giacomo Santoleri Italy)のオルゾを頂きます。

イタリア・アブルッツォ州ペスカーレに住む、生産者のジャコモ・サントレーリ氏の作る製品は、体に良い食品を作る事をポリシーとし、様々な穀類を全て農薬不使用で栽培しています。

さて、パッケージを開けてみましょう。

缶型のパッケージを開けると包装されたオルゾが出てきました。

オルゾ商品の中身

意外と色が濃いですね。コーヒー豆のような色味です。

※栄養表記についてはこちらをご覧ください。

オルゾ・大麦コーヒーの栄養表記について

「大麦コーヒー」との記載がありますね。カフェインレスで飲めるのでこれは良いかも。

エスプレッソマシンやドリップで飲めるとのことなので、今回はドリップで飲んでみたいと思います。

本当に色がちゃんと出るのかなぁ?

ということで

15g程を取ってフィルターにセット。

沸騰したお湯を淹れて抽出していきます。

オルゾ抽出の様子

フィルターがあまりフィットしていないことは気にしないでください(笑)。

ゆっくりとお湯を落としていきます。

コーヒーのように豆が膨らむことはありませんが、なんだか不思議な気分です。

お湯を注ぐと湯気と共に麦の豊かな香りがします。

この香り、好きな人には堪りませんね。

コーヒーと同じように抽出する際のお湯を落とすスピードによって濃さを自由に変えることができます。

これも楽しいですね。

抽出し終えたらカップへ・・・

オルゾ抽出後

おぉ・・・

しっかりと色が出ています。想像以上に真っ黒。

本当にコーヒーみたいだ・・・!

オルゾ抽出後(真っ黒!)

それでは飲んで行きましょう!

ゴクリ・・・

口当たりは見た目に反してさっぱりとした印象・・・これは意外です。

そして始めに感じるのはやはり麦の濃厚な風味・・・!

麦茶ではけっして味わえない香りです。

そして、少し経つと麦本来の優しい甘みを感じることができます。

「麦コーヒー」と言うだけあって心地よい苦みも感じ取れ美味しいです。

苦みの印象としてはやや直接的な苦みを感じます。コーヒー豆を抽出した際の苦みとは若干異なる感じです。

長時間の低温焙煎を行った苦みはこんな感じなのか・・・

複雑な味というよりはシンプルな味わいで、素材そのものを楽しんでいるような感覚です。

ちなみに、アイスで飲んでみるとホットに比べ苦みが落ち着きます。麦の甘みがより一層引き立ち、よりすっきりと飲むことができます。

もう一つ美味しい飲み方としては、お好みで牛乳や生クリームを入れてみること。

オルゾの美味しい飲み方 牛乳や生クリームを入れる

今回は牛乳多めで飲んでみました。

牛乳を入れると味が丸く、まろやかになりますね。

しかし、コーヒー牛乳のように苦みもちゃんと残っていて美味しい・・・!

砂糖を加えて甘めにしてみるのも良いでしょうね。

エスプレッソマシンを持っている方はさらに濃厚な味わい・香りを感じることができると思います。

私はエスプレッソマシンを持っていませんが、味が気になる・・・

オルゾに合うお菓子は何だろう?

お菓子っぽい画像

今回紹介したオルゾはイタリア生まれ。

やはり、お菓子を食べる際にも生まれた土地を意識したいところです。

イタリアのお菓子でオルゾに合うお菓子・・・

そうだ。「ビスコッティ」にしましょう。

ビスコッティは「2度焼きした」という言葉が語源となっている中部イタリアの伝統菓子です。

棒状に延ばして焼いた生地を一度取り出し、温かいうちにカットして再びオーブンで焼いて作られます。

この伝統菓子はイタリア中部のトスカーナ地方が発祥とされ、州都フィレンツェなどでは街のいたるところでお土産としても親しまれています。

今回紹介するのは「コモ」のビスコッティ。

コモのビスコッティは、本場であるイタリア人技術者の指導を受け、伝統的な製法にこだわって作られているのが特徴です。

パネトーネ種を熟成発酵させた豊かな風味がたまりません。

食感が楽しい大きさの異なるアーモンドが風味を引き立てます。甘さは控えめでさっぱりと頂けます。

甘口のワインとも相性抜群なのでおすすめです。

個包装になっており、来客時のお茶請けにもピッタリです。

評価について オルゾはコーヒーの代わりになり得るか

オルゾの商品パッケージ

それでは評価に移ります。

「リラックス」「香りの強さ」「持ち運び」「価格」の4項目で各5段階評価を行いました。

各項目の下には評価理由を書かせていただきました。

○リラックス  5.0
・深みのある麦の香り。夜に真っ黒の液体が飲みたい・・・そんなあなたにうってつけ。

○香りの強さ  3.5
・リラックスできる麦の香り。香ばしく空間に漂います。

○持ち運び   3.0
・16オンス(約470ml)水筒には10g~15g程をティーバッグに詰めるかドリップすれば○

○価格     2.0
・1箱2000円程で250g入り。1杯当たり100円程。少々高めですが、総合的なコストパフォーマンスは高いです。

「オルゾ」という言葉自体私は全く知らなかったのですが、こういった飲み物があるのは驚きですしリラックスした良い時間を過ごせるきっかけになりました。

麦の香りに癒されながらドリップを行い、コーヒーとは一味違う味を体験する。

イタリアのお茶を飲みながら、その土地のお菓子を食べる。想像上のイタリアに想いをはせてみるのも悪くはありません。

コーヒーの代わりになるのか?

最後に、「オルゾ」はコーヒーの代わりになり得るのか。という部分について。

率直な感想としては、コーヒー=ORZO(オルゾ)とまではいかないというのが結論です。

しかし、見た目については深い黒。まるでコーヒーそのもの。

真っ黒な液体が大好きな方は是非飲んでみてください(笑)。

味・香りについては似たような苦み香ばしさがありますが、コーヒーと一致するかと言われればまた違うもので、苦さの質は異なります。

しかし、コーヒーは飲めない。カフェインが苦手だけれど同じ気分に浸ってみたいと思う場合、良いと思いますよ!おすすめです。

もちろん。オルゾ単体で見た場合では美味しい飲み物で、私も常飲したいです(笑)。

いかがだったでしょうか?

今回は「ORZO(オルゾ)」について紹介してきました。

「麦の濃い味わいと香りでリラックスしたい」「コーヒーは飲めないけれど同じような気分を楽しみたい・・・」そんな方には是非おすすめです。

それでは・・・

筆者。

次回もお楽しみに。

※☟今回紹介したお茶たち。気になる方はリンクをご活用ください。

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